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国交省の「無人航空機飛行マニュアル」でドローン初心者がまず読むべきところ

2018/04/17

ドローンを手に入れたばかりの人が必ずぶつかる悩みに、「どうやって練習すればいいのかわからない!」があります。ドローンを思い通りに操れるようになったり、きちんと機体の手入れをしたり、安全に配慮したりできないと、実際の業務に導入することはできません。

そこでドローン初心者にぜひ見て欲しいのが、国土交通省の「無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の飛行ルール」のページで公開されている「無人航空機飛行マニュアル」です。

このマニュアルは、ドローン飛行の許可・承認手続き時に提出を求められる飛行マニュアルを、あらかじめ国交省が用意したもの。写真やイラストがなく文字だけでなので一見取っつきにくいですが、ドローンの安全運用に関わる内容が書かれているので、練習テキストとしても役立つ内容になのです! 何はなくとも、ぜひダウンロードしておくことをおすすめします。

この記事ではこの飛行マニュアルの中から、ドローン初心者の練習に役立つ内容をまとめました!

「点検・設備」と「訓練」の内容をチェック!

ドローン初心者がまず読むべきところは、

「1.無人航空機の点検・整備」
「2.無人航空機を飛行させる者の訓練及び遵守事項」

の2つ。

1はドローンの保守点検に関する内容で、飛行前・飛行後の機体チェックや、定期点検の内容について書かれています。飛行前には「モーターに異音はないか」「バッテリーの充電量は十分か」など、飛行後は「ネジのゆるみはないか」などの項目があります。飛行前後に限らず、日常的にチェックしておきたいポイントですね。

定期点検は「20時間の飛行毎」をチェックの基準としています。要交換の部品はあるか、プロペラやフレームに歪みはないかなど。特にプロペラは劣化しやすく、飛行性能に大きな影響を与えます。

ドローンのプロペラは

・わずかな傷や歪みでも見つけたら4本まとめて交換
・2〜3ヶ月ごとに4本まとめて交換

とするのが推奨されています。「ドローンのプロペラは消耗品」と考えましょう!

プロペラに交換時期を書き込んでおけば、交換の目安になるのでオススメです。

飛行訓練は具体的な練習法が書かれている

2はドローン操縦の訓練方法。離着陸、ホバリング、前後左右の移動といった、ベーシックな飛行の訓練が定められています。しかも「操縦者から3m離れた位置で、3mの高さまで離陸し、指定の範囲内に着陸すること。この飛行を5回連続して安定して行うことができること」(原文ママ)と、かなり具体的な内容です。

右も左もわからない初心者にとって、詳しい訓練指示はとても参考になりますね。

また、「対面飛行」や「8の字飛行」などの高度な飛行もマニュアルにあります。空撮時は機体の向きと進行方向が一致しないケースも多いので、こうしたトレーニングも欠かさず行いたいところ。

練習方法はわかった。あとは飛ばせる場所さえあれば……

ネットで「ドローン 練習法」などで検索したり、関連書籍を読んだりすれば、動画や写真つきでより詳しく解説された練習法が手に入ります。もちろんそれらを参考にしてもまったく問題ありません!

「無人航空機飛行マニュアル」は、許可・承認申請書を出す際に添付が必要な飛行マニュアルとして利用できます。申請内容に基づく飛行は添付したマニュアルに沿って行うルールなので、普段から「無人航空機飛行マニュアル」で訓練しておけば、いつか申請書を出すことになったときに役立つでしょう。

もちろんドローンの練習も、きちんと規制をクリアしたうえで行わなければなりません。自由に飛ばせる場所がない人は、最近増えているドローン練習場を利用するのがもっとも手軽でしょう。

DJIの「安全飛行」で確認できる、人口集中地区マップ。赤いエリアが規制対象です。都心はきれいに真っ赤っか。

Shiftkeyのある東京都心部はほぼ全域が、飛行許可申請が必要な人口集中地区にあたるので、ドローンを練習場所はほぼ練習場に限られます。今後はいろいろな練習場を利用して、その様子もレポートしたいと思います!

この記事の著者

島田 喜樹(しまだ よしき)

Locomedian 編集・ライター/株式会社shiftkey プランナー・ディレクター/DJIスペシャリスト

埼玉県富士見市出身。高校まで地元だったけど勢いで札幌の大学に進学し、卒業後は埼玉にUターン。そのせいか会社の人からは盆や正月のたびに「札幌に帰るの?」と聞かれ、「地元は埼玉です」と訂正すること数えきれず。Shiftkeyのドローン担当。


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