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【関東6県 76自治体 徹底調査!】第2回 見えてきた情報発信の課題とは?

2018/04/04

第2回 見えてきた情報発信の課題とは?

先日shiftkeyが出展した「第1回地方創生EXPO」に先立ち、関東圏の6県(千葉、茨城、栃木、群馬、山梨、長野)の自治体様にアンケートを実施しました。お答えいただいたのは、地方創生に関する業務を担当されている「企画政策部/課」「企画政策部/課」あるいは、「シティプロモーション課」「まちづくり推進課」といった部署の方々。第2回目は、具体的なメディア運用における課題に迫ります。

増える「SNS活用」「動画配信」
PR動画は25%の自治体で“効果あり”の評価



最も多かったのは、解答いただいた6割近くの自治体で行われている「WEBサイトでのニュースリリース」。次点の「SNSの活用」もほぼ同数であることから、ニュースリリースの内容を公式SNS等と紐付けて情報発信するという運用がスタンダードであることが伺えます。
WEBを通じたメディア展開がメインストリームとなる一方、やはり手に取って活用できるパンフレットも健在。能動的にアクションをしてくれたターゲットに対する利便性という意味では、紙メディアの効果は高く、WEBと紙それぞれの守備範囲を活かした情報発信がポイントとなるでしょう。
そんな中、注目は1/3近い自治体が取り組んでいる「動画配信」でしょう。


動画配信に取り組んでいる24の自治体のうち、その25%にあたる6自治体で「PR動画」が成功事例、あるいは手応えを感じてる事例と位置付けられていました。ネットの世界で話題になることの難しさを考えると、動画コンテンツにおけるプロモーション効果の高さには、注目すべきでしょう。

一方で、75%の自治体が
「手応えが得られていない」と回答


ただし、取り組みへの熱量とその結果が比例しないのがPRやメディアの世界。「効果が上がっていない」「特に手応えがない」と感じている自治体が最も多い結果となりました。この設問に未回答の自治体も合わせると、75%がPR・メディアの効果を実感していないと答えています。
次からは、その具体的な課題を見ていきましょう。

「伝わらない」「知識がない」「予算がない」「おもしろくない」
課題の解決には何が必要か?



伝わらない

最も多かった課題が、「うまく発信できていない」「想定している反応がない」といった、情報がうまく伝わっていないという課題でした。情報を的確に伝えるには、

①ターゲットの明確化
②ターゲットに即したメディア選定
③ターゲット・メディアに即したコンテンツ
④情報露出のための戦略

が必要になります。どれかひとつでも不十分だと、それがボトルネックになり、想定しているような効果が得られないことに。「既存の枠組みをキープしたままコンテンツ内容だけを差し替える」といった、サイトリニューアルがよく見られますが、ターゲットやコンテンツ内容とのマッチングができていないと、費用対効果は上がりません
また現在、読者が情報に接するシーンとしてはスマートフォンを中心に考えなければなりません。スマホ表示への対応はもちろん、小さな画面で効果的に情報を伝えられるユーザーインターフェイスの設計も欠かせません

知識がない

現場の知識不足は、「伝わらないメディア」の根本原因のひとつかもしれません。パンフレットや新聞、広報資料などとは制作スキームがまったく違うことに加え、特にWEBではSEO対策やテクノロジー理解、トレンドをつかんだ表現手法なども欠かせません。担当職員にWEBメディアへの知識があるか否か、あるいは知識をもった外部スタッフを活用できるかが、情報発信をの成否を大きく分けることになります。

予算がない

特にWEBでの情報発信においては、“継続的なメディア運用”が大変重要になります。更新頻度を保ち、可能であればアクセスしてくれた人とのコミュニケーションも行っていく。それを中期的な視点をもって運用していく中で、PDCAを繰り返していかなければなりません。
運用期間が長くなる分、予算の考え方も「作って、刷って終わり」的なパンフレットなどとは根本的に異なります。複数年度にわたる運用や、集客のためのWEB広告の活用なども含めた予算設計が必要です。
また、予算に関連するのが「KPIの指標」ではないでしょうか。短期間での数値的なKPI設定は難しいものですが、PVやSNSでの反響はもちろんのこと、コミュニケーションによって生まれる部署内やスタッフのモチベーションの向上など、数値化できない部分を評価する仕組み・視点も必要になるかもしれません。

おもしろくない

クリエイティブについての悩みを感じている自治体も目立ちました。自治体がPRにおいて扱う情報ジャンルは、ほかの自治体との差別化が極めて難しいものです。つまり「普通にきれいに作って」しまうと、せっかく情熱をかけて作ったコンテンツも、ネットの膨大な情報の中に埋もれてしまいます。競合が多いからこそ、「企画の独自性があるか」「読者目線の情報になっているか」「独りよがりになっていないか」といった部分でシビアな判断が必要になります。

Locomedian View

「地方創生」の旗印のもと、全国の自治体がしのぎを削っているメディア戦略。見えてきた課題は、裏を返せば他自治体との差別化を作る上でのポイントともなるものではないでしょうか。
最後になりましたが、ご協力いただいた76自治体の皆さま、ご協力誠にありがとうございました。

この記事の著者

有賀 久智(あるが ひさとも)

Locomedian 編集長/株式会社shiftkey メディアプラン担当

長野県安曇野市(旧 豊科町)出身。「有賀」の読みは、長野県を除いたほとんどの地域で「ありが」であるため、名刺交換のたびに「アルガさんなんですね」と少々驚かれ、「長野の方言みたいなものなんです」と説明している。
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